よく噛むことの効果とは?研究でわかった5つのメリット
「一口30回」はなぜ勧められるのか。咀嚼が満腹感・消化・体重・脳に与える影響を、研究をもとにやさしく解説します。
「よく噛んで食べなさい」——子どものころから言われてきた言葉ですが、実際にどんな効果があるのでしょうか。ここでは、咀嚼にまつわる研究をもとに、よく噛むことのメリットを整理します。
1. 満腹感が高まり、食べすぎを防ぐ
ゆっくり噛んで食べると、脳の満腹中枢が働くまでの時間を稼げます。早食いの人ほど食事量が増えやすいことが複数の研究で示されており、咀嚼回数を増やすことは過食の予防につながると考えられています。
2. 消化を助ける
咀嚼は消化の最初のステップです。食べ物を細かく砕き、唾液と混ぜることで、胃や腸の負担を軽くします。
3. 血糖値の急上昇をゆるやかにする
早食いは食後血糖値の急上昇(血糖スパイク)と関連するという報告があります。ゆっくり噛むことは、血糖コントロールの面でもプラスに働く可能性があります。
4. 食事の満足度が上がる
よく味わうことで、少ない量でも満足しやすくなります。「食べ方」を変えるだけで、我慢ではなく自然に量が落ち着くのが理想です。
5. 口まわりの健康にも
咀嚼は唾液の分泌を促し、口腔内の環境を整えるのにも役立ちます。
大切なのは「回数を数えること」自体ではなく、ふだんより少しゆっくり噛む習慣を身につけることです。
具体的な咀嚼回数の目安は一口30回は本当に必要?、噛む回数を増やすコツは咀嚼を増やすコツ、早食いと血糖値の関係は早食いと血糖値スパイク、満腹ホルモンGLP-1との関連はGLP-1と食べ方で解説しています。
次の食事から、まずは「ひと口を意識して味わう」ところから始めてみてください。
出典・参考
- Miquel-Kergoat S, et al. “Effects of chewing on appetite, food intake and gut hormones: a systematic review and meta-analysis.” Physiol Behav. 2015. PubMed
- 農林水産省「ゆっくりよく噛んで食べていますか?」